最近、2chのヲチスレとか見て回っています。
知り合いが叩かれたり、知り合いのヲチスレができたりといった少々心配な事象があちこちで起きているので、そのあたりを読んだ上での所感を表明しとえきます。
同人音楽の世界は、ここ数年で急速に拡大してきました。その原因として、典型的には音楽創作それ自体のチープ革命が挙げられます。CD-Rは完全に普及、音源もハードウェアMIDI音源前提の時代からソフトウェア音源前提の時代への急激な変化。
一方で、大規模資金がなくても個人で簡単にCDを作れるという状況は、プロデューサー・マネージメントの存在感が一見失われるという事象をもたらしました。一昔前は同人音楽CDを一人で作るのはきわめて困難だったわけで、CDを作るとなると合同チームで制作する=誰かにプロデュースしてもらう必要があったのですが、今やそんな「必然性」は消滅。最大手クラスであれば「より巨大な・壮大な・無謀なプロジェクトを実現する」ために(特定作品に関しては)プロデュースとクリエイターの分業がまだまだ見られますが、小規模サークルではプロデューサーの姿が見えないのがむしろ当たり前になっています。
プロデュースの技術自体もごく一部の大規模サークルの専有物となってしまって、多くのサークルから見た場合は失われつつあります。いまでもWAVEさんはきわめて高度なマネージメント技術を持っているはずですが、それが「片霧烈火オーケストラライブ」等の「身内&大手サークルのためのもの」であり続ける限り単に巨大プロジェクトを決行するためのインフラとして働くことになります。これ自体は重要でないとはいいませんが……
しかし。実際の同人CDを一人だけで作っているというケースは、現在でもきわめて少数派です。プロデュースの技術・スキルが失われているのに実際の同人CDプロジェクトは複数人の協働で実現している、という状況は、「プロデュースのエラーを原因とする制作失敗」の頻発をもたらしてしまいました。
ボイスコ文化圏で制作されているボイスドラマでは、何らかのトラブルによる制作失敗(もしくは本格着手後の断念)がもはや当たり前のように起きています。また、同人音楽CDでもクリエイター側にプロデューススキルがないために制作失敗(もしくは本格着手後の断念)という結果に陥った作品(もしくはその構想案)が多数聞こえてきています。
このような状況で、次に何が起こるか。一度(本格着手後の)制作断念に巻き込まれた作家は、「(信頼できる知り合い以外からは)二度と依頼を受け付けない」という判断に走るケースがあります。また、そこまで行かないとしても「作品を提出した後に、その作品が使われないことになる」と精神的にはかなりのダメージを受けることが多いです。
このような事態は、どちらも回避されることがより望ましいといえるでしょう。しかし、プロデューススキルが同人音楽世界に欠如している現状ではこのような事態を回避できる「構造」がありません。単独のプロジェクトでは回避を目指すこともできるでしょうが、構造的に事態を回避できるようになっていなければどこかで類似のトラブルがいつか必ず起きます。
昔はマネージメント専業のサークルがありました。大将さんが連打していた「サウンドカタログ」はその最たるものでしょう。もしくは、同人誌/同人ゲームの世界も絡ませれば「NECO青龍」や「蒼天の雪」といった高度なマネージメント技術を保有しているサークルもあります。いま、もう一度マネージメント・プロデュースの技術を同人音楽世界に取り戻すべきタイミングではないでしょうか。全体的に見れば、それほど高度なマネージメント・プロデュース技術が必要とはいいません。でも、ある程度の数のサークルが最低限の技術を身につけるべきです。
#最初の入り口としては、誰か高度な技術を持っている人が自分の技術を全体に伝授するという形になってくるかもしれません。
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