北島/あかみのプライベートなブログです。

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関東圏の男性向けオールジャンルとしては最大級の規模を誇っていた「サンシャインクリエイション」が、個人情報の大規模漏洩にともない次々回(2009/4)の開催中止を発表しました。

個人情報の漏洩を起こしたスタッフの所属(CPS所属なのか?)問題や、クリエイション事務局の責任問題といったテーマは思いつきます。彼らのうち誰かが「道義的な意味、実際の因果関係の意味」で責任を負わねばならないことは間違いないでしょう。少なくとも個人情報は漏洩してはならないものと考えられるのが現在の社会常識です。
それとはまた別問題として、漏洩した個人情報の悪用まですべての責任をクリエイション事務局に負わせよう、さらには悪用による被害を抑制するための措置まで負担をクリエイション事務局に負わせようというのはさすがに筋違いです。悪用の責任は第一義的に悪用した人にあり、クリエイションはそれを過失により幇助しただけの話で。

と、社会的な話を語っておいて。

個人的には、「どうやって個人情報保護を完璧にするか」というテーマ、少なくともみんなに安心してもらえる個人情報保護を実現するかというテーマがとても重くのしかかってきます。
織姫でも何度か個人情報保護の問題がありましたし、mixiをごらんになっている方は私の日記や織姫関係者の 日記でそういった議論が出てきた現場をごらんになっているかもしれません。

個人情報は、少なくとも適切に運用され、適切に保護される必要があります。あえてここで「適切に」という単語を 重ねました:個人情報の過保護が「適切」であるとはどうしても思えません。
セキュリティは、本質的に利便性とバーターの面を持ちます。そして、個人情報保護はセキュリティの典型例です。であるならば、個人情報保護を厳密にすることは、何らかの利便性を損なっている可能性があるのではないでしょうか。

新潟花帰葬オンリーのことを考えても、この手の話題には深刻にならざるを得ません。どうすれば個人情報を適切に保護できるのか。
紙ベースでは紛失の可能性が高すぎます。
手元のExcelファイルに置いておくのでは暴露ウイルスによるトラブルの懸念がぬぐい去れません:Winnyを使っていないとしても、最近は暴露ウイルス自体にWinnyが組み込まれているケースがあるようですし、攻撃側の立場になって考えたら「ウイルス本体にWinnyを組み込んだら被害拡大するんじゃねーか?」という考え方はごく自然です。Winnyプロトコルはそこまで過度に複雑なものでもありませんし、Winnyを開発するのが面倒だったらいっそのこと自分自身にwinnyを一式同梱してしまえばいいのです。
外部サーバに置きますか?となると、その外部サーバの信用性が問題になります。さくら(=このサーバ)のデータベース?Google Docs?それとも何か他のサービス?いろいろ考えられますが、それぞれセキュリティ的に一長一短です。 

私自身もBcc: とTo: を間違えるという作業ミスが原因で、個人情報漏洩をやったことがあります。幸い、そのときのメールアドレスの大半は問い合わせメールアドレスとしてWeb上に公開されているものばかりだったので致命傷にはなりませんでしたが、致命傷との差はほんの紙一重です。
もちろん、メルマガ的同報システムを自作してミスの芽を摘むという選択肢は十分有効です。しかし、既存の同報システムを使ったところ「メールの宛先と文中の組み込みキーワードがずれる」という事態に出くわしたことがありました。AさんあてのメールがBさんに、BさんあてのメールがCさんに……という事態です。幸いすべて自分のメールアドレスだけでテストしていたので個人情報は漏洩しませんでしたが、こんなトラブルが実運用中に起きたらどうでしょうか?どう見ても致命的です。

オンリーを開催されている皆様は、どうやって個人情報を保護されているのでしょうか。いつかお話をいろいろと伺わせてください。
……小さい「ネットに繋がっていないPC」を買う、というところまで考えないといけないのかもしれません。

……という論文が、著者である井手口さんの手で公開されました。
同人評論に携わる方は必読級のドキュメントです。

公開先はこちら:http://ha2.seikyou.ne.jp/home/Akinori.Ideguchi/text.html

同人音楽研究は「音田楽」界隈やDJテクノウチさん界隈でだんだんと進んでいますが、もう一つ別のアプローチとして「本気の学術研究」があるはずです。
私は同人音楽研究会の立ち上げも通して後者のアプローチで動いていますが、そのルートからのガチ論文と考えてくださってけっこうです。

井手口さんは鹿児島国際大の講師をされていて、これまでも「音楽萌え その諸相と東方・初音ミク」や「ニコニコ動画における音楽の流行現象について  CGM環境とコミュニケーションの力学」というテーマで論文・論考を発表されている「ガチのオタク音楽研究者」です。
2005年にすでに同人音楽に注目した論文を発表されていたりと、学術世界での同人音楽研究に関しては日本の最高権威の一人でしょう。……コミケのサークルスペースにいても何の不思議もないくらい若い方ですけどねwww

えーと、例大祭の話が新着コメントで出ているので、追加情報としてM3の件を。 

再来週開催されるM3(同人音楽オンリー)にて、 フリー入場の制限が行われることが発表されました。
要約すると以下の通りです:

○カタログの当日売りは9時からスタート予定。
○カタログが売り切れた場合、14時まではフリー入場にしない。
○14時以降も混雑状況次第で決定するので、フリー入場になるかどうかは分からない。

M3に行こうかなと思われている方は、カタログの早急な入手をお勧めいたします。

……売り上げが相当やばいことになってるのかな?

2chスレや同人ブロガーの記事を見る限り、同人イベントの告知に関しては以下のルールがあるように見えます。元々は不文律ではありますが、赤ブーブー通信社(=コミックシティ)等もこのルールの存在を前提として受け入れ、ルールを明文化する役割を果たしています。

  • 会場契約が済んでいないイベントを告知することは許されない
  • 会場の変更は元来許されない悪である

しかし、これらのルールが絶対的なものであるかというと。実は、必ずしも全員が「このルールは絶対だ」と思ってはいないのかもしれません。 そんな一例を議論してみます。

日本最大の同人即売会であり、名実共に同人即売会の代表格と言えるであろう、「コミックマーケット」。実は、コミックマーケットは1つめのルールを完全に黙殺する即売会の告知を行いました。 
http://www.comiket.co.jp/info-c/CS5/
 コミケットスペシャル5。

日程は2010/3/21と告知されています。しかし、会場は確保されていません。なぜそれが言い切れるかというと、そもそも上記告知は会場募集の告知だからです。 

この告知を問題視する意図でのエントリではありません。むしろ、意図としては逆です。
みなが信じ込んでいる「ルール」をいったん脇に置いたとき、上記の告知は同人即売会の秩序を乱すような可能性があるでしょうか? おそらく、さほどの影響はないでしょう。唯一あるとしたら、2010/3/21に同人即売会を計画して会場を確保していた人たちです:おそらくほぼ皆無かと。1年半前に取れる会場というのはそう多くはありません。 

上記の告知は、表面的にはルールに反する告知の可能性が高いですが、現実的に問題になる可能性が少ない告知をどうして「問題として」考えねばならないのでしょうか?むしろ、ルール違反として指弾する必要さえないでしょう。

 同人界隈は多くの部分が「ルール」ベースで動かされており、ルールを守りさえすれば誰にでも参入の可能性が担保されるという形で、言論・表現の自由を保障するシステムとして機能しています。しかし、当のルール自体に妥当性があるのか?という問いかけを考えたいシーンも少なくありません。妥当ではないルールは、ルールの目的とは逆に言論・表現その他の自由を阻害する可能性があります。
同人世界に関しても、もう一度「真に守られるべきルール」「ある特定の条件下で意味のあるルール」を考え直してみませんか?

 

ブログの作者

北島(非同人方面)/あかみ(同人方面) です。いろいろやってます。