同人音楽以外の領域でも、「やたら同人音楽っぽい」サウンドを書く作曲家はちょくちょくいらっしゃいます。そして、その人がもし真のプロであれば……?同人音楽好きの方にとって、とても面白いサウンドを知るための良いきっかけになるでしょう。
というわけで、同人音楽にあえてカッコをつけることで、「同人音楽のサウンドが持つ価値観を共有している」面白い作曲家の紹介を。
まずは、吉松隆。同人どころか押しも押されぬクラシックの大作曲家ですが、ちゃんとした作曲教育をほとんど受けていなかったり、若い頃にはロックバンドやってたり、もちろん大学も音大ではなくと、意外と同人音楽の作家さんとも「共通する?」ポイントがある方です。
サウンドは極美のかっこいい幻想系。吉松作品は若い頃の曲のほうが人気がありますが、最近の曲も綺麗な作品ばかりです。
初期作品からは代表作「朱鷺によせる哀歌」を。といっても、同人方面の方(特にクラシックを聴き慣れない方)には一曲目としてはあまりお勧めしません。
ポップス系の意味では、彼の唯一のポップス作品:「ランニング・ショット」も悪くはないです。逆にクラシック側から入ると、「ポップスのわりにやたらに細かい音が書かれてるな」と思うことも:吉松作品は意外と音符過剰なところもあるんですよね。時期的には「朱鷺」~が評価されて、クラシック方面でもいろいろと作曲賞を取ったりしていたころになります。
ピアノ作品では、やはり「プレイアデス舞曲集」。田部京子のCDを買っておけばOK。
そして、初期以外のオーケストラ作品。どの曲も美しいし(同人方面の意味で)幻想的ですが、何曲か選ぶならピアノ協奏曲「メモ・フローラ」、交響曲第4番、トロンボーン協奏曲「オリオン・マシーン」をチョイスしておきます。クラシック方面だと評判あんまり良くないですが、それは「ポストモダンではない」くらいの意味に捉えておいてください:同人文化が持つ独特のロマンティシズムに通じるものは、吉松作品には(特に中期以降には)山ほどあります。
オタク方面の文脈をいれるならアストロボーイ/鉄腕アトム。音楽はほぼ全面的に吉松さん担当です。
#といっても、吉松さんを説明するのに「21世紀版の鉄腕アトムの音楽担当」という表現が意外と通らなかったことが多く……。
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