賃金は常にコストです。即ち、最低賃金の引き上げはコストの増加をもたらす可能性が高いです。最低賃金で人を雇っている企業はもちろんのこと、それ以外の企業であっても最低賃金上昇により賃金ベースが全体的に上がった場合には大きなコスト増加がもたらされます。
経済活動の全体に対して大きなコスト上昇が引き起こされた実ケースとして、近年では2008年に見られた原油価格の顕著な上昇を思い起こすことができます。当時、さまざまな企業で~特に消費財を生産する企業で~物価=小売価格を引き上げる動きが見られました。もちろん、コストが上昇すればそのコストを最終的な消費者に転嫁することは「それ自体は」間違っていません。もし最低賃金が引き上げられた場合、これまたコストの全面的な上昇であり、消費者にコスト上昇が転嫁される可能性は低くないと考えられます。
しかし、原油価格上昇と最低賃金引き上げは全く異なる性格を持ちます。
原油価格の上昇は、一般的には最終消費者の持てる購買資金の上昇をもたらしません:物価が引き上げられた分は、原油を(現物でも、先物でも、その他投資商品でも)売る主体へ支払われるわけで、最終消費者と原油を売る主体はたいていの場合異なります。
一方、最低賃金の引き上げは直接的に最終消費者の持てる購買資金を上昇させる効果があります。最低賃金は最終消費者(もしくはそれと同一視できる主体)に支払われるわけで、たとえこの一件で物価が3割上がろうとも、支払われる賃金の総額が3割上がれば実質的な購買力に変化はありません。逆に言えば、企業にとっても賃金が引き上げられることによるコストの増大は消費者へ転嫁しやすい構造を持ちます。
……と考えると、最低賃金を引き上げても単にその分に対応するインフレーションが発生するだけ、ということに?
by 永年同人, on 7月 27 2009 @ 9:57:26
賃金が上昇すると、当然上昇するのは税金!
消費者の購買意欲は今まで通り、買い控えが進む。
それに、単純に最低賃金が底上げされると、高給者の賃金も上昇するので
格差はさらに悪化しかねない。
あとは・・・、サービス残業が酷くなるし、幹部と言う名ばかりの役員が増えて、過労死者が増える可能性も・・・。
悲観しすぎ?
by きたじま/あかみ(管理人), on 7月 28 2009 @ 0:46:26
税金は上がるとしても、賃金上昇以上に税金が上がって収入にとってマイナスになることはあり得ない……はずです。
購買意欲が「これまで通り」なら、それが「購買力平価」ベースで発揮される限り購買金額は増えます。
格差が大きくてもそれ自体は問題ではありません:十分な収入がない人がいることが問題です。長期的には、さすがに悲観しすぎでしょう……と思いますけどねぇ。
問題は、「短期的にはコストが上昇するだけで、収入への反映はタイムラグが発生する」部分。景気が元々良いとは言い難い地方では、無視できないファクターになるかもしれません。
by わこー, on 9月 5 2009 @ 0:11:33
単に体力の無い会社から潰れていくだけだと思いますよ。
賃金ってのはすごく簡単に言えば10人で10万円を稼いだので一人1万円ずつ分けましょうってそういう話です。
1万2千円をよこせと言っても10万円しかないんだからじゃあどうするの?
不景気でそれが8万円だったらじゃあどうしようか。
稼ぎを12万にしないとどうやったって手詰まりなんですがそれは簡単に出来るものなの?
単純に商品に価格を転嫁する。
そんなんで達成出来るのなら、じゃあ価格を倍にすれば儲けも二倍で、経営なんて楽勝じゃないですか。
件の原油高騰でも潰れたガソリンスタンドは多かったと聞きます。
経費を即価格に転嫁出来るのは独占企業か相当支配力のある企業に限られるでしょう。
それでも100%転嫁出来る企業なんて日本には存在しないのではないでしょうか。
本来は順番が逆なんです。
稼ぎが20万も30万も出るようになって、人手が足りなくなって、じゃあもっと人を雇おうか、つなぎ止めるために給料を上げようか、となるんです。
経営者は何もイジワルで今の給料にしてるわけでは無いんですよ。